愛すべきお気に入りのキャンプ道具 #2 オイルランタン(無名の中国製)

キャンプ・アウトドア

購入したのは恐らく高校生の頃ですから、既に50年を経過しています。確か夏休みに友人たちとキャンプに行くことになり、山用品店で買ったように記憶しています。それきり使うこともなく実家の客間の飾りになっていました。

幸いにも金属面の腐食は少なく(接合面の一部のみ腐食あり)、ガラスも割れることなく、時間の経過でいい感じに古ぼけてきていました。

最近キャンプに目覚めてから思い出し、まだ使える状態かどうか確認してみましたが、内部も問題はないようでしたので、Youtubeを見ながら手入れをしてみました。といっても、ガラスを外して綺麗に磨いただけですが。芯も当時のままですが使えそうでしたので、ランプ用のオイルを購入し再度点灯してみました。

しばらくして、あの温かみのある光が戻ってきました。やはりオイルランプの光は格別ですね。光量こそ少ないですが、淡いオレンジ色の光は全てをやさしく包み込んでくれました。

年代物のオイルランタンにはドイツのフュアーハンド社製の有名なものがありますが、私のランプは中国製で天津と記されています。

多分当時のコピー商品か廉価版のものだったのだろうと思いますが、これだけ時間が経ったこの商品は私にとって貴重なビンテージ商品です。

オイルランタンの光を眺めながら、ふと思いました。

このランタンを買った頃、私はまだ高校生でした。友人たちとキャンプに行く、ただそれだけの理由で買った道具が、50年以上の時を経て今ここにある。そのことが、なんだか不思議で、そして少し嬉しい気持ちになりました。

当時は中国製のコピー商品だったかもしれない。でも今となっては、それも含めて味わいのひとつです。有名なフュアーハンド社製ではないけれど、私にとってはどんなブランド品にも替えられないビンテージ品です。


オイルランタンの良さは、光だけではないと思っています。

点灯するまでの手間、オイルを補充する儀式のような作業、芯の状態を確認する時間。そういった「手をかける」プロセスが、道具への愛着を深めてくれます。

スイッチひとつで明るくなるLEDランタンも便利です。でもオイルランタンには、その便利さとは別の価値があります。


70歳を前にして、キャンプに目覚めたのは自分でも少し意外でした。

でも考えてみれば、自然の中で過ごす時間、焚き火の前でぼんやりする時間、こういったものが今の自分にはとても大切に感じられます。

慌ただしく過ごしてきた現役時代には気づかなかった、時間の豊かさというものが、キャンプの中にあるような気がしています。

このランタンを灯しながら、これからもゆっくりと、自分のペースで生きていきたいと思っています。


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